ディップの創業を調べるお(※1)、ということで採用説明会などでよく聞かれる創業の物語について答えするコーナーを始めますm9( ゚Д゚)ドーン!
冨田という創業者が始めたこの会社にも、創業のドラマがありました。
こちらを徐々にお伝えしていきます。
冨田のひとりがたりスタイルです。
第十二弾は成長の転機。
「タイミング」と「選択」
「はたらこねっと」のサービス開始と同時期に、7500 店舗あるローソンと交渉し、ローソンの端末「Loppi」での派遣会社の情報提供サービスを開始しました。
当時、自宅でのネットユーザーは全体の人口の20%程度といわれ、残り80%の人たちは自宅でのネット環境がありませんでした。
その人たちがローソンに行けば、ネットと同じ情報を得ることが出来るようにしたのです。
ネット事業は差別化が難しく、私はそこに差別化の道を見出しました。
当初は派遣情報と同時に不動産情報の提供も行いたいと考えていました。
実際、大手の不動産会社が続々と集まり、こちらも将来有望なマーケットであると予想していました。
しかし、サービス開始直前の会議で、
本当に利用者がいるのか?
収益が上がるのか?
といった疑問が提出され、2つ同時に立ち上げるのではなく、どちらかに絞り込もうという判断がなされたのです。
私としては結局、経験のある派遣情報に決めざるを得ませんでした。
しかしこの判断は、結果的にはよかったと思っています。
4億円という資金を得ましたが、人材派遣情報サービスだけでも思った以上の労力と資金が必要でした。
1つに絞り込んだおかげで、「はたらこねっと」はスタート時点から日本一の情報量を誇るサイトとして開始することができたのです。
「選択と集中」は、その後も事業を続けてくなかで何度も遭遇しました。
ネット事業に参入する際は「タイミング」の測り方がポ イントでしたが、課題に対しては正しく「選択」できることが会社経営で大切なことを学びました。
一方、ローソンと交渉を進めていくなかで、私たちが集めたこの膨大な派遣情報を、ポータルサイト最大手のヤフーでも提 供できないかと計画を進めていました。
ヤフーとはIBMとコンテンツパートナーとして契約を結んだ1998年から接触を始めていて、時間はかかりましたが2001年11月からアルバイト・請負情報を、翌2002年1月から派遣情報の提供をそれぞれ開始することができました。
とくに派遣情報はディップの独占でした。
第十三弾もお楽しみに。
転載:ダイヤモンド社制作「ファンダーズスピリット」