【副業・フリーランス市場】各プレイヤーの差別化まとめ&この市場の攻略法を考えてみた

こんにちは、ディップ株式会社の安元一耀です。

僕が所属している部署が新規事業を作る部署なのですが、そこでは現在、副業・フリーランスエンジニアの求人事業を立ち上げ中です。

実はこの市場、もう既に結構な数のプレイヤーが存在しています(特にフリーランス領域)

そして面白いことに、この市場はプレイヤーごとにユーザー(エンジニア)に対する訴求軸が見事にそれぞれ異なっています。

という訳で今回は、各プレイヤーがどんな訴求軸でユーザー集客を行なっているのか?についてリサーチしたので、これを機にまとめておきます。

また、僕がやろうとしているこの市場の攻略法についても書いてみます。

SOKUDAN(ソクダン)

割と最近できたサービスです。「業務委託マッチングサービス」と書かれています。

(参照:https://sokudan.work/

これは僕自身も営業をしていて思うのですが、架電や商談で「副業」とか「フリーランス」って言うと、クライアントが抵抗を示す場合があります。

でも、「業務委託」って言うと意外とすんなり受け入れられたりします。SOKUDANもこのことに気づいてるから「業務委託」と謳っているのかな?と勝手ながら推測しています。

※副業もフリーランスも、要は業務委託である場合がほとんどです。

ユーザー向け訴求軸

●「最速マッチング」

●「仲介手数料なし」(ビジネスモデルが企業からのサブスクモデル)

案件数

129件(2019年9月15日時点)

クラウドテック

クラウドワークスが運営しているフリーランスエンジニアの紹介事業。

(参照:https://crowdtech.jp/

ユーザー向け訴求軸

●「豊富な案件数」(登録社数=14万社らしい)

案件数

5,451件(2019年9月15日時点)

Workship Agent

これもフリーランス紹介サービスです。

(参照:https://goworkship.com/lp/freelance/

ユーザー向け訴求軸

●「腕に覚えのあるフリーランスのあなたに」

●「高収入案件(時給4,000円以上)のみを紹介」

案件数

不明(2019年9月15日時点)

レバテックフリーランス

フリーランスエンジニア紹介事業だと、結構有名かもしれません。

(参照:https://freelance.levtech.jp/

ユーザー向け訴求軸

●「豊富な案件数」(これは先ほど紹介したクライドテックと同じ)

●「フリーランスのサポート体制が充実」

案件数

7,934件(2019年9月15日時点)

Midworks

Branding Engineerが運営しています。

(参照:https://mid-works.com/

ユーザー向け訴求軸

●「フリーランスでも正社員並みの保証付き」

フリーランス向けの賠償責任補償や健康診断優待のある「フリーランス協会」、freeeの無料利用や弁護士の無料紹介などの「税務保障」、「保険補助」、交通費や書籍代を支援する「経費補助」、映画やレストランが割引される「リロクラブ」への加入、ご参画中に案件と案件の間でブランクがあっても給与を保証する「給与保証制度」があります。

と書かれています。

案件数

1,681件(2019年9月15日時点)

ビッグデータナビ

AI・データ分析特化のフリーランス紹介です。

(参照:https://www.bigdata-navi.com/service/

ユーザー向け訴求軸

●「機械学習・AI、IoTといったデータサイエンス領域に特化」

案件数

490件(2019年9月15日時点)

PROsheet

(参照:https://prosheet.jp/

「週2からのお仕事紹介」だけでは弱いと思ったのかは分かりませんが・・・

(参照:https://prosheet.jp/

「ユニークな案件がたくさん」も訴求はしていました。

で、「どんなユニークな案件があるのかな?」と思って案件を見てみると・・・

(参照:https://prosheet.jp/

確かに「AI・OCRプロダクト」というニッチさはユニークかもです。

ユーザー向け訴求軸

●「週2日からのお仕事紹介」

●「ユニークな案件多数」

案件数

1,221件(2019年9月15日時点)

GrowthTech

これは、僕自身「その訴求できたかー」と関心してしまいました。

(参照:https://growthtech.work/

ユーザー向け訴求軸

●「自社サービス運営企業特化」

案件数

354件(2019年9月15日時点)

Findy Freelance

最近有名になってきた(?)Findyです。

(参照:https://freelance.findy-code.io/

ユーザー向け訴求軸

●「単価保証案件を紹介」(自分が希望する最低単価を設定したら、それに該当する案件しか紹介されない)

案件紹介画面においては、「不動産」とか「自動車向けIoT」とかの訴求もありました。かなりニッチ・・・

案件数

97件(2019年9月15日時点)

BizGrowth

リクルートがこっそり(?)始めていた新規事業です。

(参照:https://bizgrowth.jp/

フリーランスというよりは、副業の訴求です。

(参照:https://bizgrowth.jp/

Findy Freelanceと同様に「最低報酬の保証」に加え、「業務範囲の明確化」も訴求していました。

ユーザー向け訴求軸

●「副業(月5万円〜)」

●「最低報酬の保証」

●「業務範囲が明確」

案件数

33件(2019年9月15日時点)

HighClass

非エンジニアのフリーランス紹介です。

(参照:https://highclass.work/

ユーザー向け訴求軸

●「年収800万円以上の非エンジニア」

案件数

約200件(2018年1月15日時点)

(参照:https://www.excite.co.jp/news/article/Prtimes_2018-01-15-25841-54/

ITプロパートナーズ

(参照:https://itpropartners.com/

先ほど紹介したProsheetと同じく、「週2日から」をやたらと押し出しています。

ユーザー向け訴求軸

●「週2日から働ける」

案件数

1,456件(2019年9月15日時点)

シューマツワーカー

シューマツワーカーは「フリーランス」ではなく、「副業」に特化してます。

(参照:https://shuuumatu-worker.jp/

ユーザー向け訴求

●「週10時間〜スタートアップで副業をはじめよう」

副業なので、フリーランスよりも当然 稼働時間が少なく、「週10時間〜」のようにかなりライトになります。

案件数

82件(2019年9月15日時点)

コデアル

コデアルは、案件を見た限り、副業とフリーランスの両方が混じっている感じでした。

(参照:https://www.codeal.work/jobs

ユーザー向け訴求

●「中抜きなし」

案件数

1,880件(2019年9月15日時点)

 

副業・フリーランス市場におけるプレイヤーの比較は以上となります。

ここからは、僕が最近考えていることを書いて終わりにします。

この市場を後発参入で攻略するには

副業・フリーランス市場は、これだけのプレイヤーがいるにも関わらず、調べた限りどのサービスもマッチング自体は発生していそうです。

掲載されている案件数に注目してみると、「クラウドテック」のように5,000件超のものから、「Findy Freelance」や「シューマツワーカー」のように100件未満のものまであります。

つまり、この市場は単に「案件数の豊富さ」だけでは勝負は決まらないと思ってます。案件数で勝負が決まるとすれば、クラウドテックやコデアルなどがこの市場で圧勝しているはずです。

※アルバイト市場なんかは「案件数」である程度勝負が決まっている(現に、「タウンワーク」と「バイトル」がかなりのシェアを持っている)

なので、この市場を攻略するには、以下のステップを踏むのが良いのでは?と現時点では考えています。

①:「GrowthTech(自社サービス運営企業特化)」や「Findy Freelance(不動産 × Python、自動車Iot × Swift)」のように案件に特徴を出し、どんなユーザー向け訴求軸の効果が良い(ユーザーCPAが事業計画上の範囲内か)かを検証する

②:①がわかれば、初期はそこを重点的に攻め続ける

③:②を実行するにつれ、どんどん案件数も増えていくので、増えてきたら「案件数が豊富」などの訴求に変更する

初期は「特化する」「一点突破」を実行し、だんだん案件数を豊富にしていくという後発参入の定石をやっていこうと考えています。

後発参入でもっと差別化するには?

上記の戦略の場合、「クラウドテック」などの案件豊富訴求をやっている企業とは差別化ができますが、「GrowthTech」や「Findy Freelance」など、案件に特徴を出している企業とは戦うことになってしまうかも知れません。

なので、上記の差別化に加えて、今回はビジネスモデルによる差別化ポイントも用意しています。

(僕は、差別化ができて、正面から戦わずに済むなら戦わない方がいいという発想です。)

大半の事業者は、副業・フリーランスの紹介事業ですので、副業・フリーランス人材の採用が決定した時点でクライアントから料金を貰うというビジネスモデルです。

ここをディップが無料にすれば、ビジネスモデルでの差別化ができるなぁと思いました。

その代わり、採用した副業・フリーランス人材が社員に登用されたタイミングで料金が発生するというモデルを現時点では想定しています(ここら辺は仮説検証を進めています。)

マネタイズポイントを競合とズラすことによる差別化です。

※以前に書いた以下の記事「【4回戦】バイトル VS マッハバイト(マネタイズポイントで差別化)」事例でも記載しています。

【3分でわかる】新規事業やりたい学生・担当者向け!市場への参入方法6つをまとめてみた

 

もっと細かい話をすると、キリがないので今回はこの辺で終わりにします。

お読みいただきありがとうございました!

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